2016年05月07日掲載
計画 |
この前年にアメリカのダリ巡りをしたので、パリでダリ大回顧展が開かれていることは承知していましたが、外せない仕事もあり、行ける訳がないと考えていました。 会期終了間際となって、格安航空券のウェブサイトをちょっとだけ覗いてみたら、いつの間にか羽田から飛行機に乗っていました。
フランスに入国するのは2回目でした。1回目は2004年のダリ生誕100年記念の際に、鉄道でフィゲーラスからペルピニャン駅を観に行った時ですから、パリは初めてです。
モンマルトル |
パリの宿はネットで予約していました。モンマルトル、ルーブル美術館、ポンピドゥーセンター、ホテル・ムーリスの中心地付近で探しました。三ツ星の普通のホテルです。
パリに着いた翌日が日曜日でした。不味い朝食を食べてモンマルトルへ向かいました。路上で地図を見ていると男性に声をかけられ、テルトル広場を地図で示すと親切に行き方を教えてくれました。途中に地下鉄アンヴェール駅の入口を発見。地下鉄の入口については下記でまとめて記述します。
モンマルトルは高い丘で、目印は丘の上にあるサクレ・クール寺院です。丘の途中の石段脇にはケーブルカーがあり、需要があるようです。寺院前では簡易なオモチャを路上販売していました。それらの人々は全て黒人の方でした。
テルトル広場は思ったよりも狭く感じました。20m~30m四方程度でした。色々な画家がいましたが、お土産用の絵ばかりがある印象でした。私はChanという方の0号ひとつを買ってきました。65ユーロと表示してありましたが、話しをしていたら50ユーロにしてくれました。
テルトル広場から南方面に徒歩1分程度のところにESPACE-MONMARTREがあります。テルトル広場には ESPACE-MONMARTRE を案内するポスターが表示されていました。
モンマルトルのテアトル広場、観光客相手の画家が絵をPRしています。広場の向こうがわにはサクレ・クール寺院が見えます。
ポンピドゥーセンター |
モンマルトルのサクレ・クーレ寺院前でタクシーに乗りました。タクシーでクレジットカードも使えますが15ユーロ未満はキャッシュだとドアに明示してありました。
ESPACEDALIで買った本などをホテルに置いていくため、ホテル前で待っていてほしいと運転手さんに説明しても、英語はまったく通じなく、私はまったくフランス語が分からないのでなかなか分かってもらえませんでした。タクシーを出てホテルに行こうとすると料金をよこせと大声を出す始末。地図をタクシー内に置いてやっと理解していただきました。
いつも感じるのは、言葉は通じなくても現金さえあれば何とかなるということです。
ルーブル美術館 |
ポンピドゥーセンターダリ展へ行った翌日も不味い朝食を食べて、ルーブル美術館へ歩いて行きました。ホテルから約1kmです。
ルーブル美術館に入館する前に、エクトル・ギマールデザインの地下鉄ルーブル美術館入口の写真を撮りました。ダリは何度もルーブル美術館に来ていますから、この入口を観ていたはずです。
ルーブル美術館は巨大な石造建築物です。地下鉄ルーブル美術館駅側から建物の洞門を入ると広い中庭になっています。その中央にあるガラス張のピラミッドが美術館の入口です。セキュリティーのチェックを受けて入口から地下へ行きます。
インフォメーションには管内案内のリーフレットが置いてあり、日本語版もありました。
とにかく広くて膨大な作品が展示してあるので、目標を定めないで闇雲に歩き回っても疲れてしまいます。ダリ作品が無いのは非常に残念ではありますが、ダリが称賛するフェルメールやアングル、ラファエロ、レオナルド・ダ・ビンチなどの作品は外せないとの思いで廻りました。
フェルメールの作品は二つで、「レース編みの娘」「天文学者」です。昨日、ポンピドゥーセンターダリ展で展示してあった「レース編みの娘」は複製画だったのでしょうか。
リーフレットには、各コーナーでの代表作が紹介されています。そのためだと思いますが、それらの作品には物凄い人だかりになっていますが、その他の作品では足を止める人も少ない状態です。誰も鑑賞していなくて通り過ぎそうになった作品がラファエロの聖母子象であったりしました。ダ・ビンチの「岩窟の聖母」では模写をしているところだったので人だかりができていました。
対照的なのが「モナリザ」です。もの凄い人だかりでとても近づけません。同じ展示室内にある別の絵画も素晴らしい作品ばかりですが、目を向ける人はほとんどいません。「モナリザ」の向かい側にはヴェロネーゼの大作「カナの婚宴」が壁一面を使って存在感を示しています。結局は良いものではなくて話題のものに人は集まるのですね。
この美術館でも写真撮影OKなのです。
入口付近 ダ・ビンチ ラファエロ フェルメール モナリザ前の人だかり カナの婚宴
ホテル・ムーリス |
ルーブル美術館の凱旋門側はチェルリー公園です。この公園はパリの中心部にあって相当な広さです。西には凱旋門、南西にはエッフェル塔、南にセーヌ河を挟んでオルセー美術館があります。この公園を1km程度歩くとダリの定宿であったホテル・ムーリスがあります。最高級ホテルということでかなり気後れしましたが、1階がレストランのル・ダリになっているのです。
チェルリー公園 オルセー美術館
パリの地下鉄駅入口 |
パリの地下鉄は密度が濃くてかなり便利です。その入口部の柵や上屋のデザインは、アール・ヌーボウ風でエクトル・ギマールがデザインしたものです。その曲線を多用し動植物を模した形態は、ダリに可食的な美として捉えられました。