ダリ劇場美術館の外観 |
この美術館は1974年9月23日にオープンしました。元の劇場は1849年に建てらた新古典様式の建物で、市民戦争の時にムーア人に火をつけられ廃墟となりました。ダリが洗礼を受けた教会の真向かいにあり、ダリの絵が最初に展示されたのがその劇場のロビーだったので、ダリはこの劇場に執着していたのだそうです。
建築家は、エミリオ・ペレス・ピニェロでしたが、ダリ本人もヘルメットをかぶって指揮をしていました。オープニングのセレモニーにはアマンダ・リアを伴い出席し、ガラは早々に引き上げました。この時、フィゲーラス市からダリへ金メダルが授与されました。
中庭にはアル・カポネの所有だったキャデラックを使った「雨降りタクシー」が置かれ、天井画が描かれました。
現在ではプラド美術館よりも訪問客が多いという話を聞いたことがありますが、はたしてほんとうでしょうか?
ダリ劇場美術館はスペインの北東部のカタルーニア地方の小さな町フィゲーラスにあります。フィゲーラスはダリの生まれた町です。
私が、ダリ劇場美術館を訪れたのは1986年の年末でした。バルセロナからフィゲーラスへは電車で来ました。
写真は美術館の向かって左側の外観です。何といっても屋根の上にある、卵が特徴的です。画面左奥の円筒状の部分が「ガラの塔」と呼ばれています。この当時、「ガラの塔」の上には何も有りませんでしたが、現在は卵が4個と球が4個乗せてあります。
ダリは1989年に亡くなり、この美術館のメインホール地下に埋葬されています。
建物の外壁に水玉模様のように見えているのはパンです。写真は、そのパンを拡大したものです。ダリが描いた「パン籠」(全画集No.870)を連想してしまうのは、私ひとりではないと思います。この美術館はダリの考えに基づいて造られたものです。
外の彫刻 |
正面玄関前にあるオブジェです。どこか、キリコの描く長い影を持つ像を思い起させます。
美術館の正面に向かって右側の道路へ通じる階段中央に置かれている像です。ブロンズ製のようです。この像のひとまわり小さい「ニュートンに捧ぐ」が、福島県の諸橋近代美術館にあります。
案内看板 |
「ダリ劇場美術館」を案内する看板です。美術館のドームの形がデザインされています。
町のあちこちに立ててあり、迷わず「ダリ劇場美術館」へ行くことができます。
ホテルのレストラン |
私が宿泊したホテルのレストランの壁に掲げられていたパネルです。ドン・キホーテシリーズの「The aura of Cervantes」です。
何処にあるのか? |