2013/01/13資料
ダリ美術館の経緯と外観 |

フロリダのセントピーターズバーグにあるダリ美術館はアメリカのモース夫妻が収集したダリ作品の美術館です。この美術館はYann Weymouthがデザインし2011年1月11日に新たに開館したものです。
元のダリ美術館はこの場所から南へ1km程度の箇所にあった海運倉庫を改造して1982年に建てられていました。美術館用の建物ではなかったので天井が低く、大きな作品の展示箇所は床を下げていました。 この街はタンパ湾の奥深いところではありましたが、海の直ぐ側であることからハリケーンの被害を受けないように気を使わなければならない状況が続いていました。
この新しい美術館はコンクリート厚さ18インチの3階建てになっていて展示室は3階です。仮に大きな波が押し寄せて来ても3階の作品まで被害が及ぶ危険性は元の美術館と比べれば飛躍的に小さくなりました。
この美術館の外観の特徴は何と言っても三角ガラスの組み合わせで出来た曲面壁です。ダリの出身地フィゲラスにある劇場美術館のドーム型天井を連想させる構造です。外観はコンクリートの立方体に海からの泡が張付いているようにも見えます。ガイドブックによると、1,062枚の三角形ガラスで構成されています。
ダリ美術館の外観 |



新たなロゴマークとの競合を避けたかったのかもしれませんが、ダリファンとしてはこのサインを前面に出してほしかったです。

美術館のショップ(1階) |

このショップで書籍などを大量に購入して日本へ送ってもらおうと考えていたので、予めお会計の店員さんに聞いたところ、送付は行っていないので希望するならオンラインショップを使うように説明されました。分業になっているんですね。
私は開館時間の10時過ぎから閉館間際の19時半頃までいたので、店員のおばあちゃんに「まだ居たのかい?」と声をかけられました。
ここでは鉛筆やボールペン、Tシャツをなどの小物を買いました。

運転席には潜水服を着た人物がいて後部座席には肌を露出した女性と男性のマネキンが置かれています。フィゲラスの劇場美術館と同様にコインを入れると車内に雨が降る仕掛けになっています。
フィゲラスの雨降りタクシーは黒いキャデラックで、メレディス・スミスの著書によればアル・カポネが使用していた車だそうですが、同種の車を使わなかったのは何故でしょうね。
内部と展示室 |

チケット売り場は大きな螺旋階段の下にあります。展示室は3階でこの階段が展示室への通路になっています。 DNAの2重螺旋構造を想像させます。
この階段とは別にエレベーターもありますので足腰が不自由な方でも心配はありません。私は使いませんでした。


この天井はフィゲラスの劇場美術館の円形ドームの他に、「サンチアゴ・エル・グランデ」の背景をも連想させます。
螺旋階段内側のコンクリート壁面は階段部よりも上部に螺旋状に伸びています。

私が訪問したこの日には、「The Royal Inheritance」との特設展が開催させていました。
展示室内での写真撮影は禁止されているので映像の紹介は出来ませんので下のリーフレットのとおり、GALAや立体視作品などの作品が展示してありました。
展示室奥の壁全体にポルト・リガトの情景が無声DVDで写し出され、ダリの作品が生まれた源を感じさせていました。

この展示室も写真撮影禁止ですので展示状況を画像で説明出来ないのが残念です。
入って正面には「夕べの蜘蛛、希望(全画集No.746)」があります。この作品はモース氏が初めてダリから購入したものです。残念ながら入口を背にして観るので画面に光が反射して良く見えません。
かつて日本の南さんが購入した「地中海を見つめるガラ2nd(全画集No.1447)」はこの美術館に戻っていました。
「アメリカ発見(全画集No.1144)」のような大作にピッタンコに天井の高さが調整されていて天窓からの自然光で観やすくなっています。
その他、重要な作品だらけなので作品毎の解説等はこの美術館のHPをご覧ください。
その他の施設 |


ダリ美術館の庭や周辺 |

この庭の向こう側はヨットハーバーになっています。
フロリダの青空ですね。














