更新日:2002/10/12
英語タイトル | The enigma of William Tell (参照出来るポスターがありません) |
制作年 | 1933年 |
大きさ | 縦201.6*横346.0cm |
所在 | ストックホルム国立近代美術館 |
管理人の感想 |
非現実的なおしりや、帽子もさることながら、このただならぬ雰囲気の中にあって、平然と餌をついばむ鳥たちとのコントラストが印象深い。
ブルトンとの確執 |
この作品が描かれた時代は、共産主義が台頭している頃で、アンドレ・ブルトンはじめ、多くの芸術家が共産党員に登録していました。アンドレ・ブルトン率いるシュルレアリストグループは、共産党革命に積極的に参加しようとしていました。レーニンはブルトンの憧れの的だったのです。
この作品の男の顔はレーニンです。レーニンが下半身のみ裸にして、片方のおしりを尖らせながら、何物かに喰らいつこうとしています。
この作品はアンデパンダン展に出品され、その初日に訪れたブルトン達を怒らせ、ステッキで破こうとしたほどです。壁の高いところに掛けられていたので難を免れました。
この絵がきっかけで、シュルレアリスト・グループからの除名と排斥を要求される声明文が書かれたのです。
画集 |
この絵が掲載されている画集は以外に少ないです。載っていても白黒の映像のものが多いと思います。そんな中で、岩波書店の「世界の巨匠ダリ」は印刷の状態も非常に良く、解説も詳しく載っています。